すべての悩みは、人間関係から生まれるといっても過言ではありません。
そうであれば、その悩みの「元」である人間関係を断ってしまえば、心の平穏を保ちやすくなります。
こういうと乱暴に聞こえますか?
「バサバサ人間関係を断ち切るなんて!」と、驚きますか?
もちろん、信頼と尊敬に基づいた人間関係は大切です。
そういう有益な人間関係を大切にするためにも、有害な人とかかわっている時間などない、と言っているのです。
Contents
ひとりぼっちは変なことじゃない!
まず最初に伝えたいことは、ひとりぼっちは「普通」のことだし、「変なことではない」ということ。
自分にとって有害だ、と思う人間関係を断っていったら、ひとりぼっちになってしまうこともあるかもしれません。
しかし、それは、全然変なことじゃないですし、結構メリットがあったりしますので、そのことを最初にお伝えします。
私にも経験があります。
人間関係をバッサバッサ切っていったら、休日は誰からも誘われない、チャットツールやメールにもほとんど受信がない、そんな状態になりました。
でもね、休日に一人でお出かけするのは非常に気楽でいいですよ。
誰にも気兼ねしなくていいですしね。
ヨーロッパのある街を一人旅した経験
私は2015年にヨーロッパのある街を10日間一人旅しました。
ホテルに連泊して、そこを拠点として、行くところはその日に決めてました。
気が向くまま電車に乗ったりバスに乗ったりしてあちこちを回りました。
「事前に予定」を立てていたのは、夜19時とか20時から始まる劇場の演目をみることだけ、ですから、日中は完全にフリーで誰と約束することもなく、行きたいところに行き、見たいものを見ていたのです。
本当に、心底充実しました。
実は、その1年前の2014年は、友人と二人でヨーロッパの別の街を10日間旅をしていて、誰かに気を遣うことに辟易した経験があったのです。
その友人をA子さんとしましょう。
A子さんとは趣味を通じて知り合って、よく一緒に飲んでいた仲間の一人でした。
東京で付き合う分には普通にいい人だと思っていたのですが、一緒に旅行をしてみると、A子さんは、依存心が強く、口を開けば愚痴ばかり、という人だということがわかりました。(当時は私もお酒を飲んでいたので、A子さんが愚痴っぽい人だということに気が付かなかったらしいです・・・)
長距離フライト、移動の列車やバス、食事をするレストラン、そして宿泊するホテルで・・・ずっとA子さんと一緒だったわけです。
あれ?こんなに愚痴っぽい人だったっけ?とそこで気づいたわけですが、よくよく考えると、A子さんとは、飲み会の席で一緒のことが多く、私も酔っていてA子さんの愚痴っぽさに気づかなかったんでしょうね。
その旅行のアウトラインは私が決めて、飛行機や宿泊所の手配は私がしたのですが、旅行が開始してからの全てのことも私が仕切ることになろうとは思ってもみませんでした。
なぜならば、A子さんは「自分は語学ができる」と言っていたので、私はてっきり旅行に困らない程度の英語は話せるんだとばかり思っていたのです。
ところが、いざ旅行を開始してみると、ちょっとした現地の人とのやり取りもすべて私が行うはめになったのです。
A子さんも素直に「ごめん、語学苦手なの、あなた代わりにやって」と言ってくれればいいのに、なんと、現地の人とやり取りをしなければならないシーンになると、A子さんは後ずさりをするのです!
後ずさりをする人って、初めて見たかも。。。(^^;)
ズリズリズリ・・・と1メーターぐらい下がるんですよ、本当に。
このようなA子さんの無言のサインにより、「あれも」「これも」すべての仕切りは私がやることになってしまい、まるで私がツアーガイドのような立場に。
その後、A子さんとはなんとなく疎遠になって、1年後には全く連絡がなくなりました。
2014年にこんなことがあったので、翌年の2015年には、自分ひとりで自分の行きたいところに行こう、と、一人旅を決めました。
本当に気楽でリラックスできました。
それでもやはり「一人旅をする」というと、不思議がる人も多く、友人のうちの一人は「今誰といるの?」とメッセージを寄こしてきました。
「一人だよ」というと、すごく驚いていました。
でも、そんなの気にする必要ありません。
単なる価値観の違いです。
私には、一人で旅した経験のある友人はほかにもいますし、職場でひとりランチを普通にしている友人もいます。
全然変じゃないですよ。
職場のランチも5回中4回は一人です
みなさん、職場のランチは、誰かと一緒に取りますか?
私は、「一人で取りたい派」です。
もちろん、ランチは職場の人と打ち解けたりするのにいいチャンスなので、たまには誰かと一緒に連れ立って行きます。
でもそれは週に1度あるかないかの頻度ですね。
職場のランチは60分。
ビルから出て→レストランに行って→場合によってはレストランの中で待って→オーダーして→オーダーしたものを提供されて→食べて→お会計して→オフィスに戻る
これを60分以内にやるわけですよね。
正直せわしないなぁ、と思うわけです。
食べ物は十分に噛んで咀嚼したほうが健康にいいのは、小学校でも習いました。
でも、咀嚼している最中に「ねぇ、あなたはどう思う?」と聞かれたら、なんだか無視しずらいじゃないですか。
もちろん、口に何か入れたまま話すなんてことはしたくありません。
そんなとき、咀嚼の途中で飲み込んで、対応することになるのですが、これを繰り返していると胃に負担がかかるような気がします。
以前デパートに勤務していたという女性が、「私はデパート勤務だったからランチは交代制でした。その時に鍛えられましたよ。」と言っていて、一瞬何のことかわからなかったことがありました。
よくよく聞くと、ランチをひとりで食べるのは孤独で寂しいことだけれど、そうすることがやむを得ない環境で、ひとりでもランチを食べる精神力が鍛えられた、ということでした。
彼女にとっては、ランチは誰かと一緒に取るもの、なんですね。
それはそれでいいと思いますが、一方でひとりのランチも気楽でいいものですよ。
どんな人間関係を損切りするべきか
簡単に言ってしまうと、関わっていて「モヤモヤする」「気分が悪い」と思う人間関係は切ってしまったらいいと思います。
価値観が違っていても、お互いの価値観を尊重できる人ならいいのですが、世の中を見渡すと自分のスタンダードが絶対だと信じていて、親切心であれこれアドバイスをくれる人もいます。
悪意が見え隠れする人と、善意なんだけれどうっとおしい人、どちらも関わっていると生活の質が下がるので、ササっと切るほうがいいと思います。
フレネミーを見抜け!
フレネミーとは、フレンド(友人)とエネミー(敵)から作られた造語で、「友人のふりをした敵」のことです。
私は、過去、幾度ともなくこういうフレネミーに悩まされ続けました。
それは、私がピュアピュアのお人よしだったからだと思います。
積極的に悩み相談に乗ってくれる人
フレネミーの特徴としてよくあるのが、悩み相談に積極的に乗ってくれようとすることです。
いろいろ悩んでいるとき、気がめいっているとき、友人に助けを求めたくなるじゃないですか。
そういう時に「どうした?私でよければ話を聞くよ」と言ってくれる人は、ありがたいですし、「神!」とまで思ってしまうことがあります。
しかし、積極的に相談に乗ってくれる人に、「あいつが苦しんでいるならうれしい、それを堪能してやろう!」という人は多いように思います。
全部じゃありません。
そういう人が多い、というのが経験則である、ということです。
また、それは、実際、悩み相談をしている最中には気づきません。
あとから、気づくんです。
長年、アネキとして頼っていたB子さんという人がいたのですが、彼女はあれこれこちらのことを聞いてきて、何か悩んでいることを探し当てるのが得意でした。
そしてそれをフンフンと聞いてくれるので、「私のために時間を割いてくれて、なんていい人なんだ」と思っていました。
ところが、ある程度悩みごとの解決の糸口が見つかって前向きになろうとすると、なんか変なアドバイスをくれるんですよ。
あたかも、私が永遠に出口のない悩み事の中でぐるぐるしてほしいかのように・・・・
それにある時に気づいてしまいました。
B子さんの目がギラギラっと光ったことを。
私が不幸であればあるほど、「可哀そうにね」「気の毒にね」と言いながら目の奥がギラギラっと光るんです。
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会話中に嫌味をサラッと入れてくる
あなたとはお友達!仲良し!とか言っておきながら、サラっと嫌味を入れてくる人にも要注意です!
このパターンはたくさん経験してきたので、もう例を挙げるときりがないです。
サラッとした嫌味は一瞬なので、「あれ?!気のせい?」と思ってしまうことも多いんですよね。
でも、最近、こういうフレネミーに気を付けるようになってからは、わざとサラッと嫌味を言う人は判別できるようになりました。
彼らの目的はただ一つです。
人の幸福を邪魔したいんです。
だって、チクッと嫌味をさせば、一瞬でも相手の気分が落ちますよね?
自分が不幸だから、相手が幸せそうにしているのが面白くなくて、それで嫌味を言って相手を落としたいんです。
例えばこんなつまらない嫌味もあるんですよ。
私は、東京の端で生まれ育ったので、いまでもその地域に住んでいます。
そのことを「あんなところに住んでるのぉ~?」と笑う人です。
確かに私が住んでいるところは、「住みたい街」に選ばれることはないですし、むしろ「住みたくない街」にランキングされていることも多いようです。
でも別に私はそこに住んでいることで不都合を感じていませんし、何も問題はないんです。
ですから、こういうつまらない嫌味には基本スルーです。
こういうことをする人からの個人的なお誘いは断る、集団でいるときにはその人のそばに近寄らないようにする、という対応で良いと思います。
善意の人とのボタンの掛け違い
結構、対応に困ってしまうのが善意であれこれしてくれる人との関係性です。
相手は、こちらのことを思って善意でやってくれていることが何となく感じ取れます。
だから、相手は悪い人じゃないのでしょう。
確かに悪い人ではないのでしょうけれど、彼らとのやり取りの間で、私が負担を感じ、窮屈に感じていることも事実です。
やんわりと「お気遣いはありがたいですけれど、私には私のやり方があるんで、アドバイスはいいですよ~」と伝えても、「でも、あなたのためだから・・・」と折れなかったりします。
こういう人と分かり合おうとする時間は、多くの場合無駄だったというのが、私の経験則です。
一つ例を出しますね、私が参加している地域のボランティア活動のはなしです。
ボランティア活動仲間のC男さんは、いつもニコニコしておとなしい感じの70代男性です。
私も、C男さんには、良い印象しか持っていませんでした。
C男さんがリーダーになった案件のサポートを私がした時もあり、その時は非常にうまくいきました。
ところが、私が主担当の案件でC男さんにサポートに入ってもらったケースにおいては、C男さんは、頼んでもいないのに、私にたくさんのアドバイスをくれたのです。
最初はちょっとうっとおしいな、と思いつつ、C男さんは年長者だし先輩でもあるので「アドバイスありがとうございます」と返していたのですが、私の仕事中にも何通も長文のメッセージを送ってくれるのです。
また、その中には冷静に検証すると「誤った情報」も含まれていました。
それについて指摘をすると、スルー。
こちらとしては、仕事中にメッセージを受信して気を取られ、仕事が終わった後に、その情報の精査をするという余計な作業をさせられているのですから、このスルーにはちょっとカチンと来ました。
さらに、ChatGPTやCopilotといったAIを駆使して情報収集をしている、というC男さんは、「AIからこんなアドバイスがあったよ」という超長文メッセージまで送ってよこすのです。
そんな長文コピペ、マジでいらないんです!
必要だったら自分でChatGPTやCopilotを使いますから!
また、その案件はC男さんの案件ではなく私の案件なんです。
「アドバイスと称した実質指示」のようなことをするとは、いったいいつからC男さんは私の上司になったんでしょう?
しかも、これ、会社の仕事じゃなくてボランティアなのに。。。。
そのボランティアの内容はちょっとここでは明かしませんが、割と予定していたことが当日くつがえることが多いような活動なんですよ。
ですから、私のスタイルは、「大枠だけ決めておいて、あとは当日関係者と話しながら決めて進めていく」というやり方なんです。
一方で、C男さんのやり方は、事前にできる限りの情報を収集し、時間単位でスケジュールを決めていく、というやり方。
そのやり方を、C男さんは私に「アドバイス」として親切丁寧に教えてくれるんですね。
もちろん、C男さんのやり方も「アリ」だと思います。
ただ、私の場合、フルタイムの仕事も持っているので、時間的にそのやり方は無理ですし、なによりも、ボランティアを受ける側もあまりそれを望んでいないと感じているので、当日話し合って進める、というやり方が気に入っているんです。
だから、C男さんに「いろいろアドバイスをいただいていますが、私の案件ですし、私のやり方がありますから、もうアドバイスはいいですよ」と伝えました。
ところが、C男さんにはそれはあまり通じていないようでした。
例の柔らかい優しい口調で「でも、これはこうしたほうがいいから」とアドバイスを続けるのです。
・・・・あー、ダメだこりゃ。
さすがにこれにはキレそうになりました。
でも、優しい親切なC男さんとトラブルにはなりたくありません。
まず、C男さんに「ここまでいろいろアドバイスをいただいていたのに、本業でどうしても外せない用件が入ったので、この案件を降りなければならなくなりました」とお伝えしました。(もちろん嘘です。ホワイトライです!)
すると、C男さんは「じゃあ、私がこの案件を引き継ぎます」と快く引き受けてくださいました。
自分がモヤモヤして納得いかない状態で、しかもお金にもならないことをやる意味は全くありません。
C男さんは悪い人ではありませんが、私のやり方を尊重できない人でした。
ですから、今後は「距離を置くべき人」であると判断できます。
そして、C男さんのアドレスは、連絡帳からこっそり削除しました。
つまり、こちらからは連絡をとらないつもりです。
C男さんから連絡が来たら、あいさつ程度の返信は返すかもしれません。
また、C男さんとつながっているSNSは、こっそり「ミュート」です。
C男さんとは、ボランティア活動でつながってはいますが、今後は、同じ案件はやらないことにします。
ボランティア活動の懇親会等で、C男さんと同席することはあるでしょうが、離れた席に座ったり、話さないようにすれば、問題ないと考えています。
まとめ
さっくりまとめるとこんな感じです。
ポイント
- ひとりになるのも悪くはない
- モヤモヤする人間関係はまず切ってみる
- 有益な人間関係を大切にするためにも有害な人間関係は切る
心の平穏のために、人間関係の整理、まずはしてみましょう!