禁酒・断酒の嬉しい効果として、健康的に痩せる、というのがあります。
ただ痩せるのではなく「健康的に」痩せるのです。
もちろん、禁酒・断酒だけで痩せるわけではないのですが、「禁酒・断酒」しないことには話は始まらない、というぐらい、痩せて美しくなることと「禁酒・断酒」は関係があります。
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この記事の対象読者
なお、ここで言う「禁酒・断酒」は完全にアルコールを断つことを意味していますが、そもそも「禁酒・断酒」を意識するような人は、日頃からアルコール摂取による不調を感じているはずです。
もし、日頃アルコールを摂取していてもなにも不調を感じないのであれば、この記事を読む必要はありません。
この記事は、以下のどちらかに当てはまる人に向けて書いています。
対象読者
- (摂取量の過多を問わず)飲むたびになにかしらの不調を感じている人
- 「少しだけ」飲むつもりが一度飲み始めると、かなり飲んでしまい後で後悔する人
こういう人が、太り気味が問題だ、痩せたい、と思うなら、まずさっぱり禁酒・断酒をすることをおすすめします。
そもそも禁酒・断酒して痩せるのか?
禁酒・断酒は、「健康的に痩せる」ために必要な条件です。
大酒飲みの痩せ型と下戸の肥満
・・・そういうと「がりがりに痩せている大酒飲みがいるじゃないか!」とか「全くの下戸でもまるまると太った人がいるではないか」という反発が聞こえてきそうですが、大切なところなのでもう一度言います。
人が「痩せたい」という時には、当然「痩せて美しくなりたい」という意味であって、不健康に枯れたい、という意味ではないはずです。
大酒飲みでも体質的に太らず、むしろがりがりに痩せているタイプもいるでしょう、特に男性に多いように見受けられます。
そういうタイプの人は飲むときにほぼほぼ「何も食べない」ので、大酒飲みでありながらがりがりに痩せているのです。
しかし、それが美しい容姿に繋がるか、というと残念ながら答えはNoで、年齢の割には深く刻まれた皺(脱水症状による肌の異常な乾燥のため)、目の下のクマ(血行不良によるもの)など、美しさとは全く反対の状態になってしまいます。
また、全くお酒が飲めない下戸の人でも、まるまると太った人もたくさんいるでしょう。
それはお酒による身体へのダメージは無いものの、別の理由があり太っているのです。
例えば単純にカロリーの摂りすぎ、冷えによる代謝不良、著しい運動不足などの要因があり、太るという結果になっているのです。
飲み過ぎの習慣がありかつ太っている人の傾向
飲み過ぎの習慣があって、かつ太ってる人については、飲酒に伴う高カロリー食品の摂取と、飲んだ翌日や場合によっては翌々日までも、だるくて身体を動かすのがおっくうになっている行動様式、それと胃腸が冷えて消化が悪くなっていること、身体が冷えて代謝が落ちていることが原因として考えられます。
禁酒・断酒をして痩せる理由
まず、なぜ禁酒・断酒をすると痩せるかを考えてみましょう。
★カロリー関連
- アルコールそのもののカロリーをカット(例:ビール大瓶1本250kcal程度)
- アルコールのつまみのカロリーをカット
- 味覚が変わり必要以上に高カロリーのものを摂取し無くなる
アルコールにもカロリーはありますし、アルコールを摂取しているとどうしても高カロリーなものを口にしがち!というのは、確かに思い当たる人も多いのではないでしょうか?
★代謝関連
- 消化不良の改善
- 冷えによる代謝不良が緩和
お酒を飲むことによる代謝関連の問題については、どちらかというと体があまり強くない人に顕著に表れるような気がします。
ですから、こうした体質の人がお酒をすっぱりとやめてしまうことで、消化不良や冷えなどを回避できるのではないかと考えます。
★行動様式関連
- 飲み会等カロリー摂取の時間の減少
単にアルコールを飲むとカロリーの高いものを食べたくなる、ということ以外に、飲み会等でダラダラ時間を過ごすと、口に物を入れる機会がその分増えるんですよね。
そうした時間をカットすることで、無駄なカロリーを排除する、ということもできそうです。
アルコールそのもののカロリーをカット(例:ビール大瓶1本250kcal程度)
アルコールはエンプティカロリーだから太らない、と言う人がいますが、いちおうアルコールにもカロリーはあります。
まず禁酒・断酒することで単純にこのカロリーが消えます。
アルコールのつまみのカロリーをカット
どんなに、「お料理とワインのマリアージュ」と気取っていても、飲み過ぎてしまっていればすでに味覚は鈍い状態。
そういう状態で食事をすれば、より刺激を求めて高カロリーのものを口にしたくなるのです。
こういうカロリーをカットできます。
味覚が変わり必要以上に高カロリーのものを摂取し無くなる
これはすぐには達成できないかもしれませんが、アルコールを摂取しながら食べる、という機会がなくなることで、味覚が変わり、よりヘルシーな食事を好むようになることも十分にあり得ます。
消化不良の改善
アルコールが胃腸を荒らしてしまえば、十分な消化が出来ません。
きっぱりさっぱり禁酒・断酒することで胃腸のダメージを改善し、健全な消化を促せば、身体の中に老廃物をため込んでしまうことはありません。
冷えによる代謝不良が緩和
お酒は身体を冷やします。どんなにお米やブドウでできたお酒は「身体を温めるお酒」だといっても、飲み過ぎれば身体を冷やします。
「禁酒・断酒したいなぁ」とちょっとでも思うような人は、飲み過ぎの傾向があるはずですから、飲む=身体を冷やす、ことなのです。
ロシア人がウォッカをあおるのは、寒冷の地で身体を温めるため・・・というのを聞いたことがありますが、これはどうも正しくは無いようです。
「飲むと血管が拡張するので温かく感じられるが、身体の表面の血管が膨張することで体温が放出され、結果として冷えてしまう」、つまり、酒を飲んで温まるのは一時的なもの、というのが本当のところであるようです。
このことは多くの人が「実感」として感じているのではないでしょうか?
私もかつて、パーティで飲酒した後に寒空の下を家路に急ぐとき、身体の芯からサワサワと冷え込むあの感じを感じるのは、とても不快なものでした。
大事なことなので繰り返し書きますが、飲酒をして身体を温めることはできません、むしろ冷やします。
そして冷えは万病の元です。
世間では、「寒さしのぎにお酒を一杯」なんて言い回しがありますね。アルコールを飲むと顔が赤くなり、体がポカポカしますので、「酒を飲めば体が温まる」と誤解されているようです。
しかし、これは体の表面の皮膚の血管だけが拡張して、皮膚だけが熱くなっている状態。温かくなったような気がするだけであって、内臓の中は実は相当ひどいことになっています。体の芯はどんどん冷えていくのです。
飲んでからしばらくして、急に体が冷えていく経験がある人も少なくないでしょう。気温が零度以下ではないのに泥酔して外で眠り凍死する人がいますが、これはアルコールを飲んだことで、皮膚の血管が拡張して温かく感じているからであり、外で寝ているうちに血管の拡張によって皮膚からどんどん熱が外に出ていくからです。
幸せになる医術 女性のためのもっとちゃんと「冷えとり」生活
進藤 義晴 (著), 進藤 幸恵 (著)
なぜアルコールがよくないと言われているのかというと、それは「身体を冷やすから」。確かにアルコールは陰性の飲料ですし、飲んだ翌朝は体温が低くなることもわかっています。
そして冷えると当然代謝が落ち、運動をしても脂肪は燃焼しません。
身体が冷え切った状態でいくら運動しても無駄です、むしろ怪我に繋がり危険です。
そこで禁酒・断酒すれば、飲酒によって身体を冷やしてしまう機会を無くすことになりますので、身体が冷える要因が一つ減ります。
半身浴やマッサージの効果も出やすく、代謝の向上が期待できるでしょう。
飲み会等カロリー摂取の時間の減少
飲んでいる時間というのは、基本的にカロリー摂取の時間です。
この機会がなくなることで単純にカロリー摂取の機会が減ります。
もちろん、飲みに行く代わりにスイーツをたらふく食べる、というのでは痩せませんが、これまで飲むことに充てていた時間を飲食以外に充てることになれば、それは摂取カロリーの削減につながります。
これまで飲んでいた時間をそっくりそのままエクササイズに充てれば、カロリー消費になりますね。
まとめ・禁酒・断酒で痩せることは充分根拠がある
瘦せるために禁酒・断酒をするのは充分根拠のあることです!
ポイント
- アルコールそのもののカロリーをカット(例:ビール大瓶1本250kcal程度)
- アルコールのつまみのカロリーをカット
- 味覚が変わり必要以上に高カロリーのものを摂取し無くなる
- 消化不良の改善
- 冷えによる代謝不良が緩和
- 飲み会等カロリー摂取の時間の減少